ビールとポテチの減り具合からみる、2019年に観た映画ベスト5
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- 2019年12月29日
- 読了時間: 7分
早いもので、2019年もあと少し・・・
年末はバタバタする人もいれば、暇を持て余す人もいると思う。
特にバタバタする人は、実はクリスマスくらいからバタバタしていて、一次会の飲み会でウトウトなんてこともあるそうだ。
一方で、私みたいに年末に逆に暇になる人もいると思う。
そうでなきゃ、こんなブログを読んでいない。
年末にバタバタしている人なんて、そもそもこのブログなんて読まないのだ。
お餅を喉に詰まらせて死んでくれ。
無理やり本題に入るが、今年は例年以上に映画をたくさん観た気がする。
というか、今年は色んなジャンルに手を出していけた。
月並みかもしれないが、仕事が辛い時は本当に映画に元気付けられていたりもした。
そんな素晴らしい映画たちに愛を込めて、今日は今年私が観た映画ベスト5を発表しようと思う。
しかし、何を持って面白いというかを定性的に述べるだけでは微妙な気がした。
そこで、私はいつも映画を観る時ビールとポテチ(映画館の場合は、ポップコーン)を用意するのだが、その減り具合を1つの指標として、ベスト5たちを発表していきたいと思う。
このブログをここまで既に読んでしまっている暇なあなたに、1作品でも興味を持ってもらえたら嬉しい。
第5位・イエスタデイ
ビール:2杯
ポテチ:1袋完食
一言あらすじ:売れないシンガーソングライターが売れる話

『トレイン・スポッティング』のダニー・ボイル監督と、『ラブ・アクチュアリー』のリチャード・カーティスがタッグを組んだということで、俺的にはエグゾディアを召喚されたような気分だった映画。
とにかく、音楽が良い。そして色々と音楽映画を観てきた中でも、演出がキチンとされていた。ライブの時も生音をきっちり拾っていたし、ヒメーシュ・パテルも歌が上手だった。ビールが進むぜ!
あとはイギリスが誇る赤毛野郎 エド・シーランもがっつり出演しているところも、ナイスなポイント。
演技は頂けなかったが、即興で披露する歌が120点なので大目に見てやってくれ。
ところどころ設定に違和感を覚えるところもあるものの、イギリスの捻くれたユーモアが至るところで効いていて、洒落ててセンスの良いラブコメとしては上出来だった。
2019年に公開された映画を全て観た訳ではないが、なかなかの出来なのではないかと思う。
多分いつかまた観たくなる、そんな映画だった。年末に観るのは良いかもしれない。
まあ、でもやっぱり上述の通り、音楽が良い。
誰が歌っているのかは知らないけど。
第4位・ポンヌフの恋人
ビール:3杯
ポテチ:1袋完食
一言あらすじ:不良がやばい女と付き合う話

今年はいわゆる「アート系」映画も数作品見た。
その中でもこの『ポンヌフの恋人』は群を抜いて良かった。
人が人を愛するとはどういうことなのか、社会から見捨てられた二人が不器用に、でも確かに見つけ出そうとする話で、観ている人の胸をがめついくらい締め付けてくる。
それと対比的に、花火のシーン然り、祭りのシーン然り、地下道のシーン然り、1つの映像作品としてとても綺麗な描写が出てくる。
この絶妙なバランス感覚。圧倒されてしまった。
「アート系」の映画なので、もちろんセリフは少なく、ストーリーも淡々としているのだが、普通によくできた話だった。
あの橋は、映画のために作ったということで、監督と役者の本気度に乾杯!
第3位・KIDS
ビール:1杯+1/2杯
ポテチ:2/3完食
一言あらすじ:中坊がだいぶやらかしてしまう話

今年の初めに観たにも関わらず、思い出すとまだ衝撃が蘇ってくる問題作。
これも一種の「アート系」映画として分類されがちだが、それを遥かに超えた社会的意義のある作品だと思う。
そもそもジャケットからもわかるように、色使いがとても綺麗なのと、90年代のストリート文化をすごく如実に撮れているところが、とても本物感がある。
役者たちは基本全員これが長編デビューだというにも関わらず、いい感じで肩が抜けていて、かなりオフビートな感じ。
そこから日常に潜む病気を繋げて語る手法に脱帽した。
ハーモニー・コリン監督、絶対友達になれない。
別に何かグロいシーンがある訳ではないが、これから観るという人は、心の準備だけしておくことをおすすめする。
第2位・十二人の怒れる男
ビール:4杯
ポテチ:1袋完食
一言あらすじ:一人のおっさんが、十一人のおっさんを説得して、ある男の子の死刑判決を覆す話

12人のおっさんが狭い部屋で延々と話しているだけの1時間30分。
ただこれがとんでもなく面白い!まさに脚本の妙!
オチも全然読めていたが、面白いのはそのオチに行き着くまでの過程。
すごく道徳的で深い話だが、わかりやすく、テンポ良く、かつ全ての伏線と辻褄が合うように作られた見事すぎる作品。
今年で一番鳥肌のたった映画かもしれない。
とにかく観てない人は1957年に公開されたオリジナル版をオススメする。
白黒ながらも、画面を通して伝わるその熱量にゾクゾクすること間違いなしだろう。
にしても、この話に広告代理店の男が出てくるのだが、まあなかなか薄っぺらくておもろい。
こういうくそみたいな人種って、本当に代理店にいるな。
〜ここから少し番外編!〜
2019年最も良かった音楽映画:スウィング・キッズ

か、かっけえ・・・その一言に尽きる映画。
おしゃれなスーツをバチっと着ているにも関わらず、スウィングで激しく踊り散らかすかっこよさ、
政治事情に負けないように戦う男たちの友情のかっこよさ、
そして、若き日のクリスチャン・ベールのかっこよさ・・・
隠れた名作とは、まさにこのこと。
ぶっちゃけ『イエスタデイ』より良かったかもしれない。
けど、今更書き直すのはだるいので、ここにランクイン
にしてもこのジャケットのポスター、家に欲しいな。
2019年最も深かった映画:ミスター・ロンリー

別にそんな好きな映画監督でもないんだけど、『kids』のハーモニー・コリン監督による作品。
マイケルのモノマネを極め過ぎている主人公が、マリリン・モンローのモノマネを極め過ぎている女性と出会う。
そこで、モノマネを極め過ぎている人たちばかりが集う島があることを聞き、早速上陸。そこにはエイブラハム・リンカーン(のモノマネを極めた人)やジェームス・ディーン(のモノマネを極めた人)、チャーリー・チャップリン(のモノマネを極めた人)などがいた・・・
というこの設定がまずクソ面白い&深い。
映像もとても綺麗だし、すごく心が浄化される映画で、結末も割とスッキリするのだけど、そもそものテーマが深すぎるがゆえ、何週間も考えることになってしまった。
これは必ずまた観たい作品
2019年最もジャケットも邦題もダサいが、それに惑わされず観てみたら、とてつなく面白かった作品:待ちきれなくて

いや、嘘ではない。
本当に面白かったのだ。
いろんな高校生の一夜を描いている作品、それ以上でもそれ以下でもない。
最高に面白かった。あとは観てくれ。このダサいジャケットの下には金が埋まってる。
いや、まじで。
それではいよいよ、一位の発表!
第1位・Before Sunset
ビール:一口
ポテチ:開封したものの手が付けられず
一言あらすじ:ええ声の男性が、ええ声の女性と久々におしゃべりする話

今すぐそのDVDで俺の頭を真っ二つにかち割ってくれ・・・
リチャード・リンクレイター監督による『Beforeシリーズ』第二作目。
毎セリフが名言、全ての表情がプレシャス、何もかもがAmazing....
もう考えただけこんな感じに左脳が働かなくなる、神すぎる恋愛映画だった。
第一作目もとてつもなく良かったのだが、会話劇のスタイルはそのままに、大人になった二人の高度な会話のキャッチボールと、少し遠回しな表現で相手に伝えていく、相手がそれに気づいていく魔法みたいな時間を切り取った映画だった。
今年間違いなく一番泣いたし、心にグッと来た作品だった。
ということで、いかがだったでしょうか?
今年もたくさん素晴らしい作品と出会えたけど。
来年はもっと出会うために、色んなジャンルに手を出していこうと思います。
とにかくまず、『待ちきれなくて』から見始めることをおすすめします。
それではみなさん、良いお年を。
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